今日の短歌 2/22(月)
「日帰りの故郷の匂い持ち帰り脇に抱える老舗大福」
大学3年の春休み。
Uターンでの就職活動も考えており地元の企業の説明会に参加した。
普段ならそのまま帰省し美味しい食事を楽しみ、家族との団欒を謳歌していたはずだ。
けれどやはりコロナの影響はここでも存在する。
最寄り駅の立ち食い蕎麦屋を電車の窓から見る。
けれどせめてもの懐かしさを求め、インターン終了後、
クリームたっぷりの大福を購入。
いつもは2つ3つの購入だが、
今回ばかりは12個入りの様々な味が楽しめるお楽しみパックを手に取った。
最高の贅沢だ。
リクルートスーツを身に纏いながら3時間の電車移動。合計6時間。
帰宅ラッシュで社会人の主たちが、鎧を身に纏いながら乗り込んでくる。
真っ黒な自分の姿がどこか恥ずかしかった。そして2年後の自分の姿を想像する。
地元に帰ったという証を脇に抱え、社会人へと参入する試練をこれから迎えるのだ、と
一瞬どこかやはり寂しくも感じながら、早く帰りたいと思った。