女子大生ごりらの俳句・短歌

大学の授業で俳句・短歌の日常が非日常へと変わる特別な感覚を味わった。授業は終わってしまったけれど、生涯の趣味としてこれからも付き合っていきたい。

今日の短歌 2/22(月)

f:id:boku-gorira:20210222192803j:plain

 

「日帰りの故郷の匂い持ち帰り脇に抱える老舗大福」

 

大学3年の春休み。

Uターンでの就職活動も考えており地元の企業の説明会に参加した。

普段ならそのまま帰省し美味しい食事を楽しみ、家族との団欒を謳歌していたはずだ。

けれどやはりコロナの影響はここでも存在する。

最寄り駅の立ち食い蕎麦屋を電車の窓から見る。

けれどせめてもの懐かしさを求め、インターン終了後、

クリームたっぷりの大福を購入。

いつもは2つ3つの購入だが、

今回ばかりは12個入りの様々な味が楽しめるお楽しみパックを手に取った。

最高の贅沢だ。

 

リクルートスーツを身に纏いながら3時間の電車移動。合計6時間。

帰宅ラッシュで社会人の主たちが、鎧を身に纏いながら乗り込んでくる。

真っ黒な自分の姿がどこか恥ずかしかった。そして2年後の自分の姿を想像する。

 

地元に帰ったという証を脇に抱え、社会人へと参入する試練をこれから迎えるのだ、と

一瞬どこかやはり寂しくも感じながら、早く帰りたいと思った。